アーカイブ ‘ 2013年 8月

<phro-flo>映画『夏の終り』完成披露試写会用に浴衣を染めました

夏の終わり

舞台挨拶用(8月14日)の浴衣を制作しました。
映画で使用された柄を、満島ひかりさん、小林薫さん、綾野剛さん、熊切和嘉監督
のご要望をお聞きし、それぞれの方に合わせて制作しました。

今回、お一人お一人にお会いする機会を頂き、その方だけに1枚を作るという経験をさせて頂きました。
最後どなたに着て頂けるのかわからないで作る普段とは真逆で。
だけれど、その方の気持ちを汲むというのは、普段自分がデザイナーの気持ちを汲んで物作りをするその日常そのもので。

個人的には満島さんの浴衣がとても好きです。
地染めを実は何度もやり直したんですけど、 全部手で染めて、柄の流線上に、地ムラが自然と見えない程度、実は入る様になっていて。 何より、あの紺の中の赤みが僕はすごく好きで。夏の終りの夕焼けのようで。
満島さんが一番映画のことを考えられていた気がします。
満島さん、綺麗だったなあ。ゆかたが喜んでました。
お人柄も本当に噂通り素敵な方だった。

綾野さんはイメージのある人でした。
頭の中にイメージを描ける人。
そうして、役も作っているのかもしれないと感じました。
打ち合わせでご本人は抽象的な言葉で申し訳ないと言っていたけど。
綾野さんは頭の芯にイメージをしっかり作ってそれについて語ってくれるから、
僕はだからそのイメージについて覗き込めばいいだけでした。
幸福なほどやりやすかったし、
僕のやる気に火を付けてくれるというおまけまでプレゼントしてくれました。
なんというか、仕事していて、そうやって言葉に仕切れない意識を共有できる相手と何かを出来ることは本当に幸せで。
どう作ればいいか、最後どうまとまればいいか。 全部見えている。
そこに僕も確信があるし。 そういう感覚で出来たこと、すごく、幸せな時間でした。
何より、何度も言ってくださった
「浴衣は大河ドラマの撮影の時とかに着るくらい。でも、これは着たいですね」
という綾野さんのコメント本当にうれしかったです。

小林さんのは実は一番手間掛かってて難しくて。
小林さん必ず、おれよくわからないんだけどって言われるんですけど。よくわかられているんです。
出来上がった浴衣見て、これ緑混じってるよねっていわれて。
実は緑いくつか隠し入れていて。
でも普通わからない。
色がすごく見える目を持っていらっしゃるんだなと。
色の組み合わせ、すごい悩んで。
茶色だけじゃ渋さは出ても、涼しさや鋭さが出ない。
茶系の色ってことで進める中で 、さんざん考えて緑が混ざり込んだらいいかなと。
ベースは薄い生成りなんだけどただグレーでも茶でもなく、ほんのりほんのり赤。
舞台挨拶でも、よくわかんないんだけどって、前置きしながらすごくいい色だと思いますって言ってくださっていて。
さんざんテストを繰り返したので、小林さんの浴衣作る中で、技術がひとつ増えました。

染め方のベース、お二人がよいと言ってくださった、phro-floの錆の虚像が起点で。
綾野さんと小林さん同じ方法が起点なのだけど。
綾野さんはより有機的に自由に、混沌に勢いがあって力強く。
それに対して、小林さんの方はどう静めて、落ち着かせて大人のイメージにするか。固すぎても駄目で、柔らかすぎても駄目。暴れさせても暴れさせっぱなしじゃだめで。
綾野さんの方はとにかく振り切る、作るときもテンション上げて、出来る限りのエネルギーを注ぎ込む感じ。
それに対して、小林さんの方は、天国と地獄の間にロープを渡して、どちらにも落ちないように渡っていく感じ。

あっ、ちなみに監督の熊切さん、どこに出没するか教えて頂いたので、呑み友達になって頂くために追いかけます。
はじめて会った気がしないと僕が心の中で思ったら、監督がそう言ってくださり…

ちなみに、今回の4着のような浴衣は、世の中にはなかなかないと思います。
多角的な技術を引き出しから出したし、何より生産性がなくて流通はできない。 どれも大喜びで手間かけ過ぎました。
いつも物作りする時って、どんな時もどこかで、生産する時のこと考えるんですね。
手間が掛かってもいいような工賃の加工でもそれは考えます。
自由の横に合理性を置きながら、サンプルを作るんです。
でも、今回は一度しか作らないって知っていたから、ただ自由でした。
ただ、自由に作るってすごい心地よいことでした。

どれもそれぞれの方に向けて、エネルギーを吹き込みました。
普段は誰が着てくれるのかわからないでものを作るけれど、今回は着てくれる方のためだけの物作り。
そういう物作りって作り手にとってもすごい贅沢なことだなと感じました。

染めや型作りを学ぶために、満島さん文化服装学院に通われていたという話で。
太田先生や猪坂先生、冊子にも載っていて、 染めの指導をされていたみたいだけど、満島さんすごい真面目で熱心な方だったと聞きました。
太田先生の手を知っている人だけにわかることがあったり。あれ知っている人にはすぐわかる。

そんなこんなで、
映画『夏の終り』は8月31日から全国ロードショーです

夏の終り公式サイトはこちら

今回、こういった機会を与えてくださったすべての皆様に心より感謝いたします。


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<petite robe noire>Studio Voiceへのインタビュー掲載と動画について

Studio Voiceにて、制作インタビューを掲載していただきました。
paint
プティローブノアーさんと行っている物作りについてです。

「でもこれって何かと言ったら、物作りって面白いよねってことなんですよ。世の中の流れとは真逆と 言われようと、僕らの方が正しいと言い切れます。だって、物作りは楽しいんですから。世間のルールに縛られて、つまらない日常にしてしまう必要は全くな い。面白いと思えることから世間を切り崩していけばいい」

ということや、あれやこれや。が掲載されています。

以下記事へのリンクです。その下が動画へのリンク。

http://studiovoice.jp/wordpress/refactored/features/petite_robe_noire_10/image.php

現在平行して、伊勢丹のサイトにて動画が流れています。

http://isetanparknet.com/news_event/page72.html
http://www.youtube.com/watch?v=EbSiIUdhujw

伊勢丹新宿店本館3階=センターパーク/ザ・ステージ#3 にて
8.14 wed – 8.19 mon
2013/2014の秋冬の服、アクセサリーの新作、それと本、充実した内容になっています。

阿部さん、立花さん、生産管理の薮田さんに、プレスの山下さん、その他たくさんのスタッフの方々、素敵な物作りに関わらせていただいたこと、心より感謝いたします。


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かわいい布博 トークイベントに参加します。

【奥田染工場 奥田博伸「小さな町工場が伝えるものづくり」トークライブ】
8月4日(日)14:30~ ステージにてトークライブ!

トークイベントの詳細は以下のリンク先にあります。

http://textilefabrics.jp/archives/988

【奥田染工場 奥田博伸「小さな町工場が伝えるものづくり」トークライブ】
8月4日(日)14:30~ ステージにてトークライブ!

【奥田染工場 奥田博伸さんに聞きました】
01 ご来場いただくみなさまに向けて自己紹介をお願いします。
昔 は織物の町とも呼ばれた、東京は八王子で奥田染工場というプリント工場を営んでいる奥田博伸と言います。元は江戸で呉服屋さんをしていて、染物屋になって から自分で4代目になります。工場としては、時代と共に、様々なデザイナーの方と関わらせて頂いてきました。世の中に素敵な布をどうしたら発信できるの か、どうしたら僕らの布を生み出す日々がより素敵なものになるか、そんなことを考えながら毎日を過ごしています。

02 ステージではどのようなお話をしてくださいますか?
自分の工場での物作りがどういった物か。自己紹介もかねてご紹介できればと思います。

それと、個人的に「phro-flo」という浴衣のブランドをやっているのですが、今シーズンその中で、物作りの現場の写真の展示をしました。フォ トグラファーのkatomiさんには、世の中には工場の作業を撮ったような写真は多いけれど、そうではなく、いつか消えてしまうだろう、今だからある、工 場と人と物が関わる、その空気感を切り取ってもらえないかとお願いしました。そういった中、導かれるように訪れた町田の注染工場にて、とても運命的な出来 事がありました。注染という染め物を行う工場の裏話や、物作りの過去や未来について、写真と共に触れたいと思います。

03 会場にお越しになるみなさまへ一言メッセージをお願いします!
物っ て今も、どんなに機械化しても、やっぱり人が関わって作っているんですね。どんなものでも同じです。生まれてくる布にはそれぞれにエネルギーがあります。 それって関わる作り手の想いによって吹き込まれていくものだと僕は思います。物に触れるとき、表面的な部分だけではなく、なんだか素敵だなと感じる感覚が あると思うんですね。その正体がいったいどんな物なのか、自分の話の中で、その一片でも感じてもらえることが出来たら、幸せなことだなと思います。つたな い話にはなると思いますが、どうぞよろしくお願いします。

以下はかわいい布博についての詳細です。

第二回かわいい布博 概要

日程:8月2日(金)~4日(日)
時間:11:00 ~ 17:00
出展者数:約40組

開催場所:町田パリオ 4F
〒194-0022 東京都町田市森野1-15-13

入場料:300円(ただし小学生までは無料)

 

かわいい布博とは、イラストレーターやテキスタイルデザイナー、染色作家などのクリエイターが生み出す色彩豊かな“かわいい布”や、布を使ったさまざまな雑貨が集う博覧会。2013年に2月に行い、好評を博したイベントが再び町田パリオにやってきます!

8月2日から4日の3日間、屋内の会場は、華やかな布で包まれます。だれもが思わず「かわいい!」と胸をときめかせるプリント生地、ヴィンテージテ キスタイル、手作りの布、それらを使って生み出される衣類・小物といった、 素晴らしき作品が場内に溢れ、素敵な空間となることでしょう。

今回はさらに、心躍るかわいいブローチを集めた「かわいいブローチ博」と、手紙社がプロデュースし制作した、8組のクリエイターによるオリジナルテ キスタイルの発表も行ないます。その他にも、デザイナーによるトークショー、アーティストのライブなどのステージイベントや手作りのワークショップも盛り だくさん。

ご来場いただくみなさまと布ものクリエイターが巡りあう交差点となる、もの作りの情熱に溢れたイベントにぜひともお越しください!

 

アクセス等、その他詳細は以下のリンク先にあります。

http://textilefabrics.jp/about

 


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